市原政経研究会(水曜会)・4月例会に、この程 市原市危機管理監を就任された、桑原 健氏をお招きし、「東日本大震災における消防の取り組みと消防庁における今後の防災体制のあり方と検討状況について」をテーマとした講演を頂きました!
東日本大震災の被害状況と消防の活動や主な被災県の消防機関の被害状況!また、震災直後の消防団員の活動に関する報道例などをお聞きし、これからの市原市の危機管理を早急に進め行かなければならぬと痛感しました!
また、東日本大震災を踏まえた今後の消防防災体制のあり方について、消防審議会が答申されたので、下記に記したいと思います。
東日本大震災を踏まえた今後の消防防災体制のあり方について
<基本的な考え方>
東日本大震災における被害や応急活動等を踏まえ抽出した課題に対する詳細な調査・検討を行い、今後の国民の安心・安全の確保のため、消防本部、消防団、自主防災組織などの充実による消防防災体制の整備を目指す必要がある。
1.地震・津波対策の推進と地域総合防災力の充実・強化について
防災活動の検証等を通じて、今後の大規模地震に備え、地域における総合的な地震・津波対策を確立する必要がある。地域防災計画の見直し項目や必要な対策は主として以下のとおり。
・ 市町村におけるハザードマップ等の見直し、避難施設・経路の点検・耐震化、備蓄物資の点検・見直し、防 災教育の充実、実践的な避難訓練の実施
・ 防災行政無線の整備促進、災害情報伝達手段の多様化(J-ALERT、コミュニティFM、緊急速報メール等)
2.消防職団員の活動のあり方等について
消防職団員は今回の大震災でその活動を高く評価された一方で、安全対策等に課題を残した。下記の事項を中心に、今回の活動の検証を行い、大規模災害時における対応を講じる必要がある。
・ 消防職団員の活動のあり方(消防本部の効果的な初動活動、連携のあり方等)の検討、安全対策の推進、装備の充実、惨事ストレス対策の強化
・ 団員数の確保など地域コミュニティの核としての消防団の充実強化
・ 救急搬送体制の強化
・ 消防部隊間や関係機関との連携を含め、救助活動のあり方について検証・検討
3.緊急消防援助隊の効果的な運用・施設整備等のあり方について
東日本大震災での活動を踏まえ、今後の大規模地震において効果的・効率的な活動を行うため、主として以下の主な観点から今回の活動の検証を行い、対応を講じる必要がある。
(1)長期に及ぶ消防応援活動への対応
・後方支援活動に必要な人員や資機材、燃料などを搬送する車両の配備
・より効果的な後方支援部隊の運用のあり方などの検証
・長期にわたる活動を支える後方活動拠点施設の整備に関する検討
(2)消防力の確実かつ迅速な被災地への投入
・航空機による人員・資機材の投入手法の検討(関係機関との連携を含む。)
・緊急消防援助隊の出動計画の見直し(広範囲の被害を想定)
・消防庁及び緊急消防援助隊相互間の情報共有・収集体制の強化
4.民間事業者における地震・津波対策について
東日本大震災を踏まえた以下のような対応が必要である。
(1)危険物施設等の地震・津波対策のあり方について
・ 危険物施設における配管の耐震性能等の再確認や災害時の緊急停止措置等
・ 石油コンビナート施設における地震及び津波の発生頻度に応じた対策(応急措置の準備等)の実施
(2)防火・防災管理体制の強化等について
・ 大規模・高層の建築物をはじめとする建築物における防火・防災管理体制の強化等に関する検討
・ 建築物の耐震性の向上及び消防用設備等の耐震対策の促進
以上のように、この勉強会をへて、市民の皆様の安心安全を届けてまいりたいと考えております。 塚本としまさ